ドラマ『DR.コトー診療所』から考えたこと

敏腕な手術のわざをもちながら島におくられてしまった五島(ゴトー)先生、これまでの診療所の先生は信用できないと島民はそっぽをむく、医療設備の整っていない「場所」では大学病院の学閥や最先端医療に慣れてきた医師は<手をこまねる>しかない。そんななか、最も<たよりなさそうな>コトー先生が島にやってきた。<外科医>として。
初仕事は<死亡診断書をかくこと>しかし、コトー先生は「僕は死亡診断書を書くためにこの島にやってきたわけじゃありません」とぼそりとつぶやく。
 タケトシは猟師さん、熱血漢で猟師としてのプライドは熱い。しかし、島にやってきた医師に細君の命を奪われるという悲しい過去があったためになかなかコトー先生を信用することができない。
6時間かけて虫垂炎の手術を船のなかで切開しての手術は危険がともなう。
「もしタケヒロになにかあったらお前をぶつ切りにして鮫の餌にしてやる!」
タケトシさんの言い分はなにか真理めいている気がしてなりません。
「お前は患者の命が自分の手のなかにあると思っているのか!てめーは神様か!」

 やりとりがどうもドストエフスキー的でまた『カラマーゾフの兄弟』を読むことになりました。ドラマもゆっくりみてみたいです。