2010-11-08から1日間の記事一覧

沼津を歩く

私はノーベル文学賞を目指しているが、なにもしない。ただ実家の沼津をてくてくと古本屋をあるいたり、大型量販店をあるくだけである。これではフランツ・カフカ賞もとることはできないだろう。しぶとく本屋をめぐって本をながめる。重要なことは「本を読む…

カフカ的小説 「ガルパル氏の鞄」

ガルパル氏はいつも茶色の鞄を持ち歩いていた。鞄には二本の万年筆と携帯の手術道具、聴診器、何冊もの本と気付け薬が入っていた。飛行機にのっていたとき、前の座席のおこさまが本の題名をいった「NO body kows」覚え立ての英語だったようでかなり得意げな…

『楽園への道』ガルガス=リョサとブローデルの『地中海』から神話を考察してみる

ラテンアメリカの文学は密度が濃い。その濃さはロシア文学とはまたちがう。京都で『瞳の奥の秘密』という映画をみた。ラテンアメリカのエッセンスは陽気な中にも鋭い人生の機知が文体のなかにまきちらされている。数年前、ガルシア・マルケスの『百年の孤独…