『まわる神話』構想ノートより 1
『まわる神話』はヘーゲルの『精神の現象学』とカントの『純粋理性批判』を「誠実に」読み、ユングの『心理学と錬金術』で理念を<ときほぐす>ことを土台にして私の経験や聞き取ったideeを神話化することにしたい。倫理学上のことや心理学上のことももりこまれることであろう。また、世界の豊かな文学からもライトモティーフを借りて錬金術の結合として<私なり>の表現で書きすすめていきたい。
これは私の魂の記録でもあり、哲学esseyの『アリストテレスの日記 Aristteles essey』(手書き)とも間接的ではあるがその思想のエッセンスはつながっている。ドイツ文学やフランスの象徴詩のマルラメやヴァレリーのエッセンスを本文のなかに取り込むことが大切なってくると思われる。そのためには、田邊元の哲学を読み込むことが大いに思索のインスピレーションとなりえるであろう。そして、ロラン・バルトの講義録やヘーゲルの「生きざま」をえがいたローゼンクランツの『ヘーゲル伝』も私の「境遇」とてらしあわせて『まわる神話』を育てていきたい。日本の文学は夏目漱石、泉鏡花。女性作家では現代文学の江國香織さん、桐野夏生さんお文学を書き込みをしながら読み込んでいきたい。両者の文学は人間関係を考察する上でなくてはならない。
神話の源泉は哲学者の「生きざま」とその思索、そして<私の経験>をふまえて「家族ありかた」や「一族のありかた」を
<小説の時間の長い年月>をかけて描いていきたい。
現実では作家との交流や臨床心理士との語り合い。そして詩人との対話のなかででてくる
「あたにとって家族とはなんですか?」という哲学的な問いを大切にしていきたい。
☆トルストイやドストエフスキーの作品からプロットをおこしそれを参考にして家族の関係を考察する。
a)『有と時』
b)『ニコマコス倫理学』
c)『精神の現象学』
上:頭蓋論
下:人倫(家族のありかた)
1.『カラマーゾフの兄弟』
2.『白痴』(イエス・キリストとしてのありかたとしてのムイシュキン侯爵)
3.『悪霊』(なぜ自殺をしてはいけないのか)
↓
『道徳の系譜』ニーチェ著
1)医学の「場所」における問題
a.患者⇔医師
b.患者⇔患者
d.医師⇔看護師
e.看護婦長⇔看護師
2)医療関係の人間関係における「あまりにも人間的な、あまりにも人間的な」問い
β夏目漱石
『明暗』
1)医学の「場所」でおこる倫理学上の問題を考察するうえでのバイブル
2)西谷啓治の『根源的主体性の哲学』のエッセンスがもりこまれた作品
☆私が東京へ向かう車のなかカーラジオの<あたたかかな>音楽が好きだった。私はこの<雰囲気>がとても好きだった。母と子は疲れて隣の座席で眠っている。高速道路のパーキングエリアにつくと今は冬だったので冷たい風が頬を射した。上を見上げると宇宙があった。
大学生になった現在、私はどの星がおやじでどの星が星新一さんなんだろうか、とまよわずにはいられない。