未来の神話を書くということについて 星新一さん

 御伽噺を読むということはおこさまに回帰するという意味である。おこさまに回帰できなければ、哲学の伝承は困難になる。sizuteru Ueda先生の奥様は児童文学者ということを考慮にいれると合点がいく。私は伝承文学の可能性にかけている。
むかしは星新一さんというショート・ショートの神様が存在した。SFというジャンルは「無から有を生み出す」というエネルギーが作者にもとめられる。そのことは西田幾多郎ハイデガーの思索の営みに共通することでもある。いまだ見たことのないアイデアでひたすら御伽噺をつむぎだすという途方もない営みはなかなかできることではない。