2010-08-17から1日間の記事一覧

カフカ的小説「宙に舞う」

Lは体操競技で空中で2回ひねるわざを練習していた。床の種目である。いつも1回まわって2回目に入る半分のところでそのまま床に落ちてしまう。Lは「なぜだろう」と頭をひねった。そこにKが来た。KはLの教官である。 「君の思い描いたとおりに動いてごらん」…

カフカ的小説 「Gの音」

Gはバイオリンを弾いていた。するとそこにKというバイオリンの女性の名手があらわれた。Kはバイオリンの「松脂」の話をしはじめた。「これは大切な松脂なんですよ」Gはバイオリンで『銀河鉄道999』のテーマソングを弾いた後、バッハの「G線上のアリア」を弾…

散歩

私は実家に帰ると本屋をはしごしていくが、最近かなしいことに古本屋がばたばたと閉店しているのである。親父と一緒にいったなじみの本屋さんももう閉店するらしい。ある百貨店にある本屋さんも閉店。本は売れないじだいになってしまったのであろうか。 「本…

運動現象と純粋経験 メモ

akitomokaneko先生の『わざの伝承』はスポーツの活動だけでなく、介護や医療問題における運動伝承の問題にまでその射程をひろげることができると私は考えている。この著作はハイデガーの『存在と時間』をakitomokaneko先生がクルト・マイネルの『スポーツ運…